寝台車
身近な方が亡くなられたとき、病院・施設などから自宅・葬儀式場へとご遺体を移動する時に利用される専用の車両があります。これが「寝台車」です。
ご遺体を尊厳を持って丁寧に移すため、ストレッチャーや担架を固定できる設備が備わっており、車内にはご遺族が1~3名ほど同乗できる仕様のものも多くあります。
寝台車と霊柩車との違い
多くの方が混同される「寝台車」と「霊柩車」ですが、目的と使われる場面が異なります。以下が主な違いです
- 寝台車:亡くなられた直後の病院・施設から自宅または葬儀会場・安置施設への搬送に使用されます。
- 霊柩車:納棺・葬儀を終えた後、棺に納められたご遺体を葬儀式場から火葬場などへ搬送するための車両です。
この違いを理解することで、手配時や費用説明の際にも安心して対応できます。
りんの種類と使い方
りんには大きさや素材、音色などさまざまな種類があります。
- 素材:真鍮(しんちゅう)や佐波理(さはり)、金属合金など。素材によって音の高さや余韻が変わります。
- 大きさ:仏壇のサイズに合わせて選びましょう。家庭用なら小さめ、葬儀会場や寺院では大きめが使われます。
- 音色:高めで澄んだ音、低めで落ち着いた音などがあります。実際に音を確かめて選ぶのがおすすめです。
また、宗派や地域によって配置や使い方が異なることもあるため、菩提寺や仏具店に相談して選ぶと安心です。
寝台車の利用時に気を付けたいこと
- 車両は「貨物自動車運送事業法」の許可を受け、緑色のナンバープレートを付けていることが必要です。通常の白ナンバープレート車を使うことは法律的に問題がある場合があります。
- 自家用車でご遺体を搬送することも可能ですが、誤解やトラブルの原因となることもあるため、許可を受けた専門の業者(葬儀社)に依頼するのが安心です。
- 長距離搬送の場合(県外等)は、距離・往復の時間・費用が増える可能性があります。事前に見積もりや搬送ルートを確認しましょう。
まとめ
寝台車は、故人を静かに、尊厳を持ってお迎えするための大切な搬送車両です。
病院・施設から故人をお迎えし、ご自宅や会場へと移動する際、ご遺体を安全・適切に運ぶことは、ご遺族にとって大きな安心につながります。
葬儀という人生でそう多く経験するものではないからこそ、車両の意味や注意点を知っておくことで、もしもの時も落ち着いて対応できるようになります。


